スポーツ自転車の楽しみ方 HOW TO ENJOY SPORTS BIKES

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ヒルクライムの楽しみ方

 

ロードバイクの楽しみ方はそれぞれですが、レースやサイクルイベントに興味が沸いてくると「ヒルクライム」という言葉を良く聞くようになると思います。今回はヒルクライムとはどんなものなのか、またその楽しみ方をご紹介していきます。

 

ヒルクライムの魅力

 

まず初めて聞いた人のためにも、ヒルクライムとは何なのかご説明しましょう。ヒルクライムとは主に峠や山道の決められたコースを、ロードバイクを中心としたスポーツバイクで登る競技もしくは乗り方のこと。登り切った後の達成感や爽快感は格別で、次もまた登りたくなってしまう魅力があります。

ヒルクライムは実は初心者に始めやすい乗り方です。平坦や下り坂のような高速域での走りではなく、低速で上っていくため安全面で不安が少ないからです。

走るコースによって距離や勾配は様々で、距離をかけて緩やかに登るコースや、車でも登るのに苦労する斜度10%を超える峠など、コースによって求められる体力、脚力が異なります。

 

一定のリズムを守ることが大事

 

ヒルクライムは重力に逆らって坂を上るため、平坦の道を走るよりも酸素を多く取り込む必要があります。そのため初めから100%の力でこぎ出すと、息が上がってしまいペースダウンしてしまいます。ヒルクライムをする際は、息が上がらないよう呼吸を一定のリズムに保ったまま登り続けるのがポイントです。

ヒルクライムはコースによって傾斜が緩いところと厳しいところが混在します。そのようなコースでは速度を一定に保つのではなく、負荷を一定に保つことで全体のタイムを縮めることができます。心拍計やパワーメーターなどのアイテムを使えば、より客観的な数字でペースを管理することができます。

 

ペダルの回転数を意識する

 

ヒルクライムでは重いギアで踏み込むこぎ方ではなく、軽めのギアを使い回転数を増やすこぎ方が向いています。重いギアを踏み続けると筋肉の負担が大きく疲労感が早めに来てしまうのです。軽めのギアでペダルをクルクル回して乳酸をためないように登ることが大事です。

 

上体を上げて呼吸をしやすく

 

ヒルクライムではハンドルバーの上部を掴むことで上体が起き、酸素が取り込みやすくなります。また、ところどころでギアを1~2段重くしてダンシング(立ちこぎ)を使うと、使う筋肉を変えられるので疲労度が下がり、筋肉がリフレッシュされます。

ダンシングする場合は力強くペダルを踏むのではなく、上半身の力を抜いて体重を左右のペダルに交互にかけるようにする「休むためのダンシング」をうまく使いましょう。

 

ヒルクライムおすすめのコース【関東編】

ここからは初心者から上級者までロードバイクユーザーに人気のヒルクライムコースをご紹介します。まずは関東地区のおすすめコースです。

 

ヤビツ峠

ヤビツ峠は都内や神奈川県のロードバイクユーザーに有名なコースです。海抜761mに位置し、神奈川県秦野市R246名古木交差点から峠まで約12kmの距離で約700m登ります。平均勾配は約6%です。ヒルクライムをするには平均的な距離と勾配のため、ヒルクライム初心者にも適したコースです。週末はたくさんのヒルクライマーでにぎわいます。

 

引用元:wikipedia

コース:神奈川県秦野市R246名古木交差点~ヤビツ峠
全長:約12km
平均勾配:約6%

 

富士スバルライン

日本有数のヒルクライムイベント「富士ヒルクライム」のコースにもなっている、山梨県の富士スバルラインを走り富士山5合目を目指すコースです。料金所から5合目まで約24kmとヒルクライムにとっては長距離なコースで平均勾配は約5%です。5合目の標高は約2500mにもなるので料金所から1000m以上登ったことになります。空気も少しづつ薄くなるため心肺機能が試されるコースでもあります。

引用元:富士スバルライン

コース:富士スバルライン料金所~富士山5合目
全長:約24km
平均勾配:約5%

 

足柄峠

足柄峠は神奈川県の南足柄市と静岡県駿東郡小山町の間にある峠です。全長約12kmで平均勾配6%です。前述のヤビツ峠と距離、勾配が似ていますが、足柄峠の特徴は後半に勾配がきつくなることです。8km付近から峠までの平均勾配が10%を超える激坂のため上級者向けのコースとなっています。

コース:南足柄市竜福寺交差点~足柄峠
全長:約12km
平均勾配:約6%(8km付近からの平均勾配約10%)
関東でヒルクライムが楽しめる場所は、都心から意外と遠く、アクセスに時間がかかるケースもあります。例えば富士スバルラインに行く場合、最初のうちは輪行や自転車を車に積んでアクセスしたほうが良いかもしれません。

 

ヒルクライムや登りの練習におすすめのコース【関西編】

関西は関東に比べて峠や山道へのアクセスが比較的しやすく、距離が短い峠も多いため、頻繁に利用できるのがメリットです。

 

勝尾寺

 

大阪府箕面市の府道4号茨木能勢線を使った勝尾寺に至るルートです。全長4.4kmと短く、平均勾配は5.7%で勾配変化が少なく最後までリズムよく登れます。そのため初心者にも比較的登りやすく、ヒルクライムデビューにもピッタリなコースです。こういった緩やかな勾配を何度も登り降りすることで心配機能が鍛えられます。また、激坂は下りの危険度も高くなるので、初心者の方はこういったコースで経験を積んでから激坂を含むコースに行くと良いでしょう。

コース:箕面市府道4号西田橋交差点~勝尾寺
全長:4.4km
平均勾配:5.7%

 

葡萄坂

コース:柏原市大県南交差点~関西電力信貴変電所前
全長:3.8km
平均勾配:7.4%(最大勾配12.3%)

 

大阪府柏原市からぶどう園が広がる信貴山の西側斜面を緩急をつけながら登るコースです。大阪南部の景色も楽しる大阪南東部のヒルクライマーにはお馴染みのコースです。全長3.8kmで平均勾配は7.4%。最大勾配は12.3%にもなり、ヒルクライム中級者~上級者向きのコースと言えます。

 

六甲山・逆瀬川コース

コース:兵庫県宝塚市逆瀬川駅~六甲山頂 一軒茶屋
全長:11.4km
平均勾配:7.2%

関西のヒルクライムは六甲山抜きには語れません。六甲山を登るヒルクライムコースはいくつか存在しますが、その中でも最も人気のあるコースがこの逆瀬川コースです。スタートは兵庫県宝塚市逆瀬川駅で、六甲山を横断する兵庫県道16号明石神戸宝塚線を登ります。全長11.4kmで平均勾配は7.2%です。スタートからしばらくは緩やかな登り坂が続き、中間地点を超えた辺りから平均勾配が10%以上にもなり、走り応えがある上級者向きのヒルクライムコースと言えます。トレックバイシクル神戸六甲や神戸須磨の近くから六甲山にアプローチできるルートもありますので、ストアにお越しの際はぜひスタッフまでお尋ねください。

 

最後に

ヒルクライムは自分の体力や脚力に応じて走れるコースが多いため、初心者から上級者まで幅広い層で楽しまれています。初めは近場の坂道から慣れていき、その後ロードバイクユーザーに有名な峠に挑戦したり、ヒルクライムイベントにも参加してみてはいかがでしょうか。トレックバイシクルストアのスタッフも普段からヒルクライムを楽しんでいます。ストアイベントでヒルクライムに行くこともありますので、お気軽にご参加ください。

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