Aethos 2はどのように進化したのか。|アースバイクス店長の試乗レビュー
2025年10月8日
はじめに
アースバイクス店長の髙岡です。
スペシャライズドが誇るカーボンロードバイク「Aethos」が、Tarmac・Roubaixに並ぶモデルとしてフルモデルチェンジを果たしました。
2020年に「Break The Rules(ルールを破れ)」というコンセプトで登場した初代Aethos。
当時はコロナ禍で試乗機会も限られていましたが、初めて乗った瞬間、「走る楽しさ」を思い出させてくれる衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。
そのAethosが5年の期間を経てついにフルモデルチェンジ。あの感動をもう一度味わえるのか——期待を胸に、発表前の試乗会に足を運びました。
発表会の様子
会場は姉妹店のスペシャライズド京都。同じく姉妹店であるスペシャライズド神戸の店長ガクと一緒に向かいました。
会場に入ると、ステージには新型 S-Works Aethos 2 がずらり。実車のチェックとプレゼンテーションのあと、いよいよ試乗へ。
スペックとジオメトリーの進化
新型Aethos 2は、前作から細部にわたって進化しています。
- スタックが高くなり、よりリラックスしたポジションに
- BBハイトが下がり、重心が安定
- ヘッドアングルが寝て、下りの安定感が向上
- ホイールベースが長く、全体的にしなやかな挙動に
スペシャライズドと言えばTarmac SL8の印象が強い人も多いかもしれませんが、Cruxを含めてAethosのテクノロジーを生かして作られていることを思えば、前作も非常に高い完成度だったことがうかがえます。
ブレーキホースは完全内装化され、ホイールもクリンチャー仕様のAlpinist CLXから、チューブレスレディ対応のAlpinist CLX IIIへ。
そして驚くべきは重量。前作のS-Works Aethos完成車が6.0kgだったのに対し、新型S-Works Aethos 2は5.98kg。軽さはそのままに、構造や仕上げの完成度がさらに高められています。
フォルムとデザイン
Aethosといえばクラシカルなシルエットが印象的でしたが、Aethos 2ではケーブル完全内装化により、一体感とモダンさが融合。
ヘッドチューブがやや長くなり、フロントトライアングルが四角形に近い印象を受ける造形美。
シンプルでありながら、フロントフォークは最先端のエアロ要素をほんのり取り入れたデザインです。
また、シートステーとチェーンステーはより細身になり、軽さと柔軟性のバランスを感じさせます。
試乗インプレッション
試乗したのは S-Works Aethos 2 SRAM RED AXS。
試乗コースは、市街地を抜けてアップダウンを含むルート。路面の悪い箇所も多い中で、驚くほど振動が少なく、シッティングで走れる時間が長く感じました。
Roubaix SL8と比べると、大きな衝撃吸収はRoubaixの方に分がありますが、細かい路面の凹凸が多い日本の道路ではAethos 2の方が自然で快適。
登坂では軽量バイクらしいキレのある反応。ヘッド角が寝ていても、ダンシング時のキビキビ感はしっかり健在です。
下りではBBハイトの低下による安定感が際立ち、ライン取りもしやすく、安心して攻められるバイクになっています。
「ライドを楽しむバイク」として生まれたAethosですが、今作はそれ以上に“速く走れるバイク”という印象を受けました。
試乗後に同コースをS-Works Tarmac SL8でも走行しましたが、Aethos 2の方が高めの空気圧設定にも関わらず振動が少なく、スペシャライズドの哲学である“Smoother is Faster(滑らかさこそ速さ)”を強く感じました。
どんなライダーにおすすめか
Aethos 2は、スペシャライズド史上もっとも万能なロードバイクだと思います。
ロードバイクを初めて購入する方にも扱いやすく、2台目・3台目としてもカスタムの幅が広く、所有する満足感が高い。
30C〜35Cのタイヤを装着すれば、ちょっとしたグラベル区間も安心して走れる柔軟性があります。
「速さ」だけでなく、「走ることそのものを楽しみたい」ライダーに、ぜひ乗ってほしい一台です。
まとめ:アレンジして楽しむAethos 2
Aethos 2は、ロードバイクの原点である“走る楽しさ”を再び感じさせてくれるバイクです。
軽さ・快適性・造形美、そのどれもが高い次元で融合しており、乗るたびに「良いバイクだ」と実感できます。
そして、乗り手のスタイルに合わせてアレンジしていく楽しさもこのバイクの魅力。
私自身もすでに、自分仕様にカスタムして楽しんでいます。
あなたも、ぜひ自分らしいAethos 2を見つけてみてください。
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